違う、そうじゃない!!!

皆さん、こんにちは。最近は、やはりジブリのメロディーはすごくいいなということと、このメロディーでノスタルジックな気持ちになるのは、私たちがジブリを幼少期から見てきたからなのか、はたまたこのメロディーがそういった特徴を持っているのか、どっちなんだということを考えている私です。いつかジブリを知らない外国人の友達ができたら検証してみたい。

実質の初投稿であるため、多少の誤字脱字や、乱雑な文章になっていることは目をつぶっていただきたい。

 

 

さて、人の感情というのは大まかに喜怒哀楽で表されるが、その起伏と持続時間、度合いは得てしてそう簡単にあらわされるものではない。

それはいわば、天候のようなものだ。曇天のような拭えない不安感が続くときもあれば、台風一過のように嘘みたいに気持ちが晴れることもある。はい、シャレオツ。

 

その日の私はまさに曇天だった。昨日寝たのが朝の6時。もはや今日。

寝起きは最悪だし、お酒も少し残っている。なんか頭も痛いし、少しけだるい気もする。空だって曇っているし、何なら熱っぽい気もしてきた。動悸も激しいかもしれないし、不整脈の可能性だってある。脳卒中だって怖いし、心臓麻痺なんてもってのほかだ。さらには最近チャリのカギを無くしたばっかだし、飼い猫には引っかかれる。極めつけは今月のカードの請求。いったいいくらになっているんだろう・・・

不幸なことが続くとなんだか自然とネガティブな思考に支配されるよネ!!

 

寝起きが40歳として定評のある私ではあるが、さすがにその日は還暦を迎えていたかも知れない。言いようのなさすぎる不安に駆られてその日が始まったのである。

 

すでに曇天な私の気持ちは、6時からバイトという事実によって奈落に導かれていった。天から地獄への急降下に、フットボールアワー後藤の「高低差ありすぎて耳キーンなるわ」というツッコミを思い出したが、うん、ただほんとに思い出しただけ。

 

time is moneyという言葉があるが、私が起床してからバイトに行くまでの時間はお金に換算すると多くて2円、いや、パイサか。いやもう請求されるまである。埼玉でも屈指の無駄な時間を使用して嫌々バイトへ向かったのだった。

 

原付でバイト先まで向かうのだが、2月の寒空の下、憂鬱な風に当てられて私は思う。

 

「いや、なんでバイトしに行かなきゃなんないんだ」と。

 

最底辺まで落ちた私の気分とともに、バイトまでの道と人としての道を外れそうになったが、当然そんな度胸もなく、ただ無機質なエンジン音が私の曇天によく映えるなあと思いながらアクセルを切った。

 

バイト先についた私はそれはもうひどかった。居酒屋のバイトをしているが、この時ほどキッチンをしててよかったと思った日はない。

 

その日初めて発した音が

 

「ぉぁす…」

 

社員への挨拶である。

 

間違いなくホールとして出勤していたら一波乱あったであろう挨拶。いや、もはや挨拶の原型をとどめていない。これは記号。ただの信号である。しかし、これを挨拶として受け取る社員たち。もしや全員野球部出身なのではないか。

そんなことを思っていたらなんだか全員坊主に見えてきたし、どことなく汗臭いにおいがしてきて、ユニホームが泥だらけになってきた。とりあえず中島に磯野を呼んでくるよう声をかけよう。

 

そんな挨拶から始まったが、この日の私はほとんどこの「ぉぁす…」の派生である「ぉぇす…」や「ぉぅす…」、「すぃすぃす…」、そしてたまに「ぉゑす…」しか言ってなかったように思う。

冷静に考えてこの状態は、お世辞でも人間と呼ぶには程遠い状態である。謎の記号を発する汗臭い磯野の友達。きっと形態は限りなく液状に近い固体。気分はいつも憂鬱。その友達の磯野、中島。懐が深えな・・・。

 

上げようにも一旦こうなってしまったら、なかなか上げることができないこの気分。なんとも自分勝手な話ではあるが、その日は人と話すのも億劫であり、また、せめて他人を不快にしないようにと、とにかく人との接触を避けていた。今思えば、この行為こそがこれから私の内でのみ起こるスコールの火種になっていたのだ。

 

その日は平日ということもあって、客足はあまり伸びなかった。そのせいもあり、従業員同士で話す時間がいつもより多かった。しかし、その日の私は先ほど述べたように、ただ音のなる半流動体である。たとえ話しかけられたとしても、ただその音に反応して、上記したような音を奏でるだけの魂を抜かれた野球部員。

とても、それはとても奇妙に映ったと思う。きっと裏で「なにあの品のない楽器、臭そう…」とか言われていたと思う。私なら言っていた。

 

そして、バイトも終盤に差し掛かかり、私の曇天にも切れ間が見えてきたころ、バイトの先輩から予期していなかった一言を言われる。

 

 

先輩「○○今日すごく機嫌悪いよね。○○も怒ることあるんだね。」

 

 

その突如、私の奈落から鬼のような上昇気流が発生する。そしてとどめの一言。

 

 

先輩「Aさん!!○○(私)に話しかけないで!!○○今日すごく機嫌悪いから☆

 

 

 

違う、そうじゃない!!

 

 

 

私はただ気分が奈落に落ちているだけで、怒っているわけではないのだ。しかし、その主張も聞かん坊な彼の前ではすべて意味をなさなかった。

 

先ほどの鬼のような上昇気流が、鬼神のごとき勢いで積乱雲作りまくり、作りまくった結果、閻魔積乱雲が出来上がる。

 

私は人の心を見透かしたようにふるまう人が苦手だ。それが図星であるときもそうだが、特に間違っているのに決めつけられる人だ。尚且つ、それを周囲と共有しようとする人はもう苦手of苦手。皆さんも一度はそういう経験があると思う。

 

いや、というか先輩。その振る舞いはさすがに悪意あるだろ…。しかしその先輩の目は真剣そのもの。その後も気遣いという銃弾を詰めたマシンガンを、誰彼構わずあたりにぶちかます。私の目に映るその姿はもはやテロ犯だった。ただの通行人と思っていた人が、突如として殺人鬼と化す、まさか日本でこんな経験をするとは夢にも思わなかった。

 

その人なりのエゴイスティックなやさしさだったのだろう。周囲の人に打ち込まれた銃弾が花を咲かせ、私に牙をむく。

 

 

「そっか~、機嫌悪かったんだ。気づかなくてごめんね~。」

 

 

石を放られた水面のように私の誤解された気持ちが周りに伝染していく。

 

私は人の気持ちには敏感なほうだが、自分の気持ちにはもっと敏感だ。波状に広がる私の誤解に比例して、先ほど完成した閻魔積乱雲からぽつぽつと雨が落ち始め、やがて特大の稲光が発生し、切り裂くような雷鳴とともに雷が奈落の底を強く叩いた。

そう、怒りのKAMINARI☆である。英語でいうとthunder of angerである。かっこいい。

 

人に広めるという行為には昔からいい思い出がない。この話とはだいぶケースが違うが、中学校の頃、口喧嘩を1対1で友達としていたら、途中で喧嘩相手が自分にいいように、この口喧嘩の内容を周りに広め始めた。

 

「いや、1対1の土俵じゃないのかよ!!」

 

私はそう声高に言いたかったが、確かにそんなルールは誰も決めていないし、なんなら私の変な意地によるただの独り相撲だったのかもしれない。

当然、その改ざんされた内容を知る人が多くなるほど、内容を訂正するのは不可能に近くなってくる。数の暴力である。賢いなあと私は感心した。

 

ここで言いたいのは、人に広めるという行為が悪だということではなく、自分が思っている以上に力を持っているということである。一度放たれた波状の輪は、時に想像以上のスピードであたりに広がる。さらに情報というのは、発信源から離れれば離れるほど元の内容からはかけ離れるものだ。

また、これは私の感覚だが、離れる距離に比例して、いい情報はより良く、悪い情報はより悪く内容が変化していく。これは人に伝える際に、面白くしようとするあまりに多少異なった内容を伝えるからだ。噂には尾ひれがつきものである。

 

そのため、一度広まった偽りの情報は、よほどのことがない限り訂正が不可能になると考えている。回収のできなかった偽りの情報によっては、その人の印象を決めてしまうこともある。実際、この効果を故意に使っているのがフェイクニュースであったりする。

 

つまり、何の気なしに、考えなしに、安易に情報を広めるという行為は危険であり、するべきではないと思う。なにより、あのいろんな人に誤解される感じ、すげえ怖い、嫌だ、まじㇺㇼ。。ㇼㇲヵしょ。。。

  

話は戻るが、先ほどの怒りの原因は誤解されたことと、その誤解が広まったことにある。しかし、そもそもを言えば私が勝手に気分を下げていたわけであり、それを心配し、勘違いした先輩が少しアクロバティックな気遣いをしてくれただけである。

そのため、この怒りをもし悪意のない先輩に向けようものなら、それこそみんなの誤解通りの姿であり、ギザライトニング逆ギレ、いや相手はキレてもいないからギザライトニングギレ。なんか技名みたいになってしまった。

 

 

個体名:お先です。

種族:液状型生命体

特徴:汗臭い、泥まみれ

鳴き声:「ぉぁす…」

得意技:ギザライトニングギレ

 

 

なんだかそれっぽくなった。まあこんなモンスター史上、群を抜いて最低最悪な下級モンスターは、一旦、いや、未来永劫に置いておこう。フィールドから除外だ。

 

かくして、私は冒頭で述べたところの、「」だけでなく、「」までもを獲得し、両立させることに成功した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さらに、リバースカード、オープンンンッ!!!

「覇道を行く者」

喜怒哀楽において2冠を達成したことに喜ぶことで、喜怒哀楽の「」を獲得することができる。

 

さらにぃぃい!!!!

」を手にした私はその中に「」が内包されていることに気付く。つまり私はこのとき、喜怒哀楽のそのすべてを同時に獲得することに成功した。

 

さあ、すべてのパーツはそろった…!!

 

 

今こそ我の前に降臨せよ、エグゾディアァァアアアアアアアア!!!!!!!!

 

もう自分が何を書きたかったのか忘れそうだし、完全勝利もできたので終わりにしておこうと思う。

 

人に情報を広める際は、一旦考えてみてはという内容だったと思います。

 

それでは。