全人類が待望する歯ブラシとは

皆さんこんにちは。最近は、昔からよく見る夢が「下半身を露出した状態で外を闊歩し、途中で異変に気付いて帰宅する」という夢だと話したところ、深層心理を疑われた私です。勝手に夢あるあるとして納得していた自分が怖い。普通に引かれたし、異常と判断されたので、今度近くの精神科医でも行ってこようかな。緊張するし下半身の通気性はよくして行こう。

 

 

先日、私は数年ぶりに歯に痛みを覚えた。実に小学生ぶりである。こすった瞬間に歯医者に行って削るところまで悟らせる痛み。しかし歯の生え変わりとともに、見事に私の頭の中からもその悪魔の存在は抜け落ちていた。皆さんもご無沙汰であろう、虫歯という悪魔である。

 

完全に盲点であった。確かに年を重ねるにつれ、朝昼晩しっかりと歯を磨くことはなくなった。特に昼に関しては、毎日磨いている人のほうが少数派であろう。

しかし、しかしである。朝と晩、晩は特に磨かないとよくないと聞いたので欠かしたことはなかった。にもかかわらず、突如無慈悲に訪れた激痛。

そんなにか、まだ足りないというのか、昼も欠かさずしろというのか。もっとやる気出せよ奥歯!根性ねえのか左上奥から2番目!!思春期かお前は!!!

 

どうやら触れたらすぐ傷ついてしまう思春期特有の潔癖があるため、私はこれ以上責めるのはやめ、すぐに病院へ足を運んだ。

 

結果から言うと、私の花も恥じらう、いやチェリーボーイの奥歯は悪魔に侵されていなかった。まだ健全だったのである。ごめん、あんなに責めて、童貞とか小便臭えとかママのおっぱいでも吸ってな!とか言っちゃって…。ではなぜこんなにも多感になってしまっているのか。にわかに未知への恐怖に支配された。

 

いくつかの質問と歯の状態から医者が判断するには、どうも歯ぎしりが原因らしい。確かに寝ているとき歯ぎしりをしているとよく言われる。まさかそれが原因とは…。

 

私の歯は、通常の歯と比べると、かなり削れているらしい。もしかすると思春期で成長期で伸び盛りの奥歯の成長を、私は止めていたのかもしれない。寝ている間に若い芽を摘んでしまっていたのか。そうだとしたらなんと不憫な奥歯だろうか。人の目にもあまり触れず、数ある奥歯の内の一つとしか認識されず、挙句の果てに唯一の楽しみの成長を妨げられたのである。

すまん奥歯よ、来世は違う人の前歯でのびのびと誰よりも輝いてくれ。きっと立派な出っ歯だろう。

 

話が逸れたが、この激痛の原因が歯ぎしりによって傷ついた神経によるものだと判明した。しかし、歯ぎしりというのはそう簡単に治るものではないらしく、これ以上歯を傷つけないためにとマウスピースを作ってもらい、その場を後にした。

 

さて、ひょんなことから虫歯という悪魔の存在を思い出してしまった私であるが、鮮明な記憶と共に頭の片隅から離れなくなっていた。そこでちょうど父が例のごとく風化させた1万近くした電動歯ブラシが家にあることを思い出したので、歯の健康のためにと使ってみることにした。

 

 

 

はれれ、?すごい、これ、すごく良いぞ?

前歯の裏とか、奥歯の隠れ家的なところとか、みるみる落ちるぞ、気づいたら生まれたてツルツルだ。

 

今まで私はなぜこのハイテクブラシを使用してこなかったのだろうか。新時代の到来にちょっとした恥辱を受けた気分だ。馬車馬のように無心で奥歯をゴシゴシしていた自分は、もはや秘境に住みついている文明の止まった部族である。文化遺産まである。

 

文明開化をした私は、ここで改まって「歯磨き」という行為について考えてみた。排便や食事のようにどうしても生きるために必要なものではない。にも関わらず私たちのほとんどは、毎日欠かさず「歯磨き」という行為をしている。したところで上記に挙げた行為のように満足感などは得られない。ただ「しなきゃいけない」という使命感によって行っているのである。

 

そんなことを考えていたら、歯磨きをすることがとても無駄に感じてきた。だいたい片手が塞がれるというのも納得できていない。この時間に何かしようにも、神経が片手の運動に割かれてしまうため、なんかこうイマイチなのだ。

しかし、歯磨きをしないわけにもいかないのである。そのため、時間にして3〜5分程度であるが、この単純作業を行うのだが、ここまで否定しておいて今まで通り歯磨きできるはずがない。もう今までこの時間をどう過ごしていたのか分からなくなってきた。

ほかの人はどうなんだろう。いったい歯磨きをどう捉えていて、歯磨き中にいったい何をして何を思うのだろうか。不意にそんなことが気になってきた。歯ブラシを擦りながら、ただただはるか地平線を見据えているか、はたまた遠くに行ったあの人のことを思うのか、それとも世界平和について考えているのか…。まあ全部違うか。

 

しかし、きっとこの歯磨きという時間がすこぶる好きでござるなんて人は希少種であり、何ならめんどくさがる人のが多いと思う。5分の歯磨きを毎日2回したとして、1年で3650分、時間にするとおよそ60時間、さらに人生を100年とすると、6000時間。

多分結構な時間だと思う。多分ね。

 

するとどうだろう。流石に歯を磨かないという選択肢はないが、いまだに普通の歯ブラシで「奥歯ぁ…ヌゥゥゥ…‼︎」、「前歯の裏ぁ…ニィィィ…!!」とかしていられないはずだ。我々人類は科学の進歩とともに、この歯磨きの時間を極限まで短くする必要がある。

 

完全手動の歯ブラシから始まり、時間短縮、労力削減、洗浄力アップを目指してついに電動歯ブラシまで完成させた。しかし、まだまだ高みを目指せるはずだ。歯ブラシで擦る時代から、歯ブラシを持つだけの時代まで来た。次は歯ブラシを持たなくていい時代に行ってもいいのではないか。もう水を含んだ口の中に放り込んだだけで、なんか振動とかで勝手に掃除してくれるような優れものだ。

 

 

 

そう、全人類待望の歯ブラシとは

 

全自動歯ブラシ機「ルン歯」

 

である。

企業の皆さん方、開発の際は発案者としてぜひ私に一声かけてください、そして何割かお金ください。あとCMとかも全然出ます。

 

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